データセンタ環境にある仮想マシン400台を段階的にクラウドへ移行。ランニングコスト50%削減に成功!
株式会社ウインライト
太田 淳二 氏
システム部
水納 仁 氏
株式会社ウインライト
- 機器の保守が切れたことによるインフラ維持コストの増加
- 仮想マシン400台で稼働しているゲームサービスを移行する際の事業への影響
- 仮想マシン400台以上を移行するための人的リソースと移行費用の捻出
- Clara Cloudの導入により、ランニングコストを約50%削減
- 段階を踏んだ移行設計により、停止時間などの影響範囲を最小限に
- 段階移行と、移行作業のBPOにより初期コストを通常と比較し3分の1に
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世界的オンラインゲームのタイトルを複数保有している
株式会社ウインライトは2003年創業、多人数参加型フル3DオンラインRPGタイトル「エレメンタルナイツオンライン」や、オンラインからオフラインまであらゆる麻雀環境をつなげて対戦可能にした「ジャンナビ」など、主にスマートフォン向けのゲームタイトルを保有する、オンラインゲームの開発・制作・運営に特化したゲーム制作会社だ。
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オンラインゲームに必要不可欠なITインフラ基盤。しかし、年々コストが増加しており経営層からは問題視されていた。
ゲーム基盤として利用されているITインフラは、ユーザー情報を貯めておくことに加え、リアルタイムで保有データにアクセスできることが大切である。また、イベント時などの急激なトラフィック量に耐える構成と容量の確保など、インフラのスペックはゲームのパフォーマンスにおいて非常に重要な役割を果たしている。
「オンラインゲームを提供するには、ユーザーが快適にプレイできる環境を整える必要があり、そのためには高いパフォーマンスを発揮するオンプレミスやクラウド等のITインフラが必要不可欠です。」と水納氏は話す。
そんな中、ITインフラの費用が年々上がっており、経営層から何度も指摘があり、ITインフラ見直しの必要に迫られていた。しかしここ数年は基盤のリプレイスの必要性を感じつつも、移行を行うにあたって大きな課題があったことから、実際の移行は見送っていた。
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稼動中のゲームサーバ400台の移行方法が鍵
オンラインゲームをデータセンタ環境(プライベートクラウド)内の仮想マシン400台以上で動かしていたため、移行のためのサーバ停止時間がクリティカルであった。そのため、サーバ無停止の状態、もしくは停止時間を限りなく最小限としながら移行を行えるのかどうかがカギとなっていた。
データセンタ環境で運用している仮想マシン400台となると、維持費だけで年間数千万円にのぼる。また、旧環境を委託していた会社では、保守が切れた機器をこれまでと同価格で仕入れることができなくなっていたために、移行を迫られていた。これまでと同じパフォーマンスを維持しようとすると、毎月の費用が約2倍になることが見えていた。
この状況からインフラの維持コストが年々増加しており、経営層からも見直しを要求されていた。
移行に際しての要件は、
- 移行コスト(初期費用と人的リソースを抑えること)
- 移行後のランニングコスト削減
- オンラインゲームが稼働中のため、事業への影響を最小限にするために無停止もしくは、極少停止時間での移行の実現
であった。
04
他社を検討するも、具体的な移行提案までは進まず
代表の繋がりからいくつか他社にクラウド移行の提案をもらっていたが、ランニングコストは当時より安くなる提案はしてもらえたが、データセンタ環境にある仮想マシン400台をどのように移行するのか、移行費用はいくらになるのかなどの具体的かつ現実的な移行に関わる提案まではされなかったという。
移行にかかる初期費用が非常に高額であったり、要件を満たした具体的かつ実現可能な移行方法が計画できなければ、たとえランニングコストが安くなる提案だったとしても、移行プロジェクトを進めていくことはできなかった。
05
クララからの提案は、一石三鳥だった
クララは、ウインライトのITインフラのサポートを長年に渡って行ってきたことから、背景や抱える課題について深く理解をしていたため、それらを解決すべくClara Cloudへの移行について提案を行った。
- データセンタ環境(プライベートクラウド)の仮想マシン400台を段階的に移行する際の、サービス停止時間を最小限に
- 移行にかかるコスト(旧環境と新環境の移行 期間にかかる二重コスト)を極力少なくなるように移行計画を設計
- Clara Cloudを導入することで、旧環境と比較し、毎月のランニングコストが約50%削減
という、移行要件を全て満たした提案内容であった。
「クララさんからの提案内容で検討をしようとしていたところ、当時旧環境の運用を委託していた会社からも他社に移行を行うのであればと、大幅に割引をしたコストシミュレーションの提案を受けました。このまま提案を受け入れれば、毎月のランニングコストが下がり、移行も不要。手間もかからず移行コストもかからず、一石二鳥と考えていました。
しかし上層部と相談した結果、現状の環境を維持したとしても、機器の保守切れや毎年の費用の増加は避けられないと判断しました。加えて旧環境で毎月請求されていた金額とClara Cloudの毎月の請求額を比較すると約50%削減されることがわかった。
だからこそ、長期的に考えてランニングコストが下がるClara Cloudに移行を行うことを決めました。クララさんから移行提案を頂いてから、2~3ヵ月ほどで移行先を決定しました。ITインフラの移行にしてはかなり早い方かと思います。」と太田氏は話す。
06
求めていたITインフラ要件にClara Cloudはしっかり合致していた
ITインフラに求める要件は「高いIOPS」と「メモリのサイズ」であった。
IOPSは、ゲームシステムのような比較的小さな単位で大量のデータを処理するアプリケーションの場合に必要となる。データ処理全体に占めるディスクI/Oに要する時間の割合が相対的に高くなるため、高いIOPSがサーバのデータ処理能力向上の鍵となる。
また、リアルタイムプレイのオンラインゲームは、常に何百万もの計算を行い、ランダムに動くユーザーの情報をサーバから読み込む必要があるため、メモリ容量も非常に重要だ。
その点から考えると、Nutanixを基盤としたClara Cloudは、数多くのゲームを提供するITインフラ基盤として優れていた。
Nutanixとは
GoogleやMetaで多く採用されているWebスケールIT技術の基盤を、そのままエンタープライズ企業で利用するためのHCI製品である。
IOPSとは
ハードディスクなどのストレージに対するデータの読み書きの速さのことを指す。
Nutanixは特許技術であるデータローカリティにより、冗長化したデータのうち1つは常にローカルに書き込みを行う。また、書き込み時・読み込み時それぞれのネットワークトラフィックの削減と遅延の抑制が可能となり、常に高いIOPSを実現している。
Clara Cloudは高パフォーマンスで可用性も高く、拡張性にも優れている。また、保守管理はクララに費用内で全て委託ができることが今回の移行要件・移行後の保守管理要件に合致していた。
07
クラウドへの移行、ネットワークの移行もスムーズに対応をしてくれた
オンラインゲームの特性上、移行作業中のパフォーマンス低下に懸念があった。
そして、初期フェーズで数台移行をした段階で一度パフォーマンスの低下が起きてしまった。パフォーマンスの低下はもちろん避けたく、しかしその対応によって移行期間が伸び、コストも嵩んでしまうのではと、不安が浮かんだ。しかし、その対策として一時的にクララのリソースを使用し、高いパフォーマンスを維持したまま移行ができるように瞬時に判断し対応してくれた。
その後移行は提案スケジュール通りスムーズに進み、完了した。
また、旧環境で持っていたネットワーク部分についても、クララが移行対応し、完了した。
08
Clara Cloudへの移行で、経営層も満足のコストインパクトを発揮
旧環境ではデータセンタ環境(プライベートクラウド)の仮想マシン400台、ネットワーク、保守運用などを含めて年間数千万円の費用がかかっていた。
Clara Cloudへ移行を行った結果として、月額費用が約50%ほどになるまでコストダウンに成功した。
「環境がより良くなることへの投資としてコストが上がるのであればまだ納得できるのですが、既存環境を維持するだけで費用が上がってしまうというのが、経営層の懸念としてあったと思います。
だからこそ、年々維持だけでコストが上がっていく旧環境では、経営層に対して費用の説明もしづらく、稟議も通らないだろうなと感じていました。
しかし、コストも下がるうえに、高パフォーマンスであり今後の拡張性にも優れているClara Cloudに移行を行うことで、稟議もすんなりと通り、現場も負荷少なく移行が出来たため、非常に助かりました。
加えて、ネットワーク部分については、クララが全て取りまとめて対応をしてくださったことで、今までよりスムーズな運用を実感しています。
また、サーバの保守運用はクララに任せているのですが、私たちに対してのアラートが鳴ることがなく対応を頂いているので安心感を持って任せることができます。経営陣も満足だし、現場としても今回のClara Cloudへの移行は大成功だったといえます。
今後は自社事業に関わる業務に専念するため、社内システム周りの対応も外部に委託していくなど、どんどんアウトソースを活用していきたいと考えています。」と太田氏は語った。
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