Nutanixの実効ストレージ容量を試算する|Storage Capacity Calculator(Sizer)の使い方

Nutanixは、分散ストレージファブリック(DSF)によって各ノードのストレージを1つのストレージプールとして統合・提供します。管理者はプールをあまり意識せず利用できますが、一方で「搭載しているディスク容量から、実際にどれだけ使えるのか」がイメージしづらいという面があります。

Nutanixは、ノード数やディスク構成から実効ストレージ容量を試算できる「Storage Capacity Calculator」というツールを提供しています。本記事では、このツールを使って実際に使用可能な容量を算出してみます。

この記事でわかること

  • Storage Capacity Calculatorとは何か・どこから使えるか
  • Replication Factor / Storage Efficiency / Failover Plan の意味
  • 具体的なノード構成での実効容量の試算例
  • Storage Efficiency(容量最適化)を変えると結果がどう変わるか
目次

Storage Capacity Calculatorへのアクセス

Storage Capacity Calculatorは、NutanixのSizerに含まれるツールです。利用にはMy Nutanixアカウントが必要です(Nutanixの従業員・パートナー向けに提供されています)。

  1. My Nutanixにログインし、「Sizer」を開きます。
  2. Sizerのツールバー右上のユーザー名(アカウント)メニューから「Storage Capacity Calculator」を選択します。

※元記事執筆時(2020年)は「左上のメニュー」から選択する導線でしたが、現行のSizerではユーザー名(右上)のドロップダウンメニューから起動する導線に変わっています。UIは更新される可能性があるため、実際の画面でご確認ください。

データ入力

ここでは、以下の弊社 Clara Cloud 専有プランのスタートアップ構成例で試算します(構成は記事執筆時点の例。最新の提供構成は別途ご確認ください)。

項目

構成

ノード数

3台

SSD

960GB × 2本

HDD

2.4TB × 4本

この構成を「Models」欄に入力します。あわせて、以下のパラメータを設定します。

項目

設定値

意味

Replication Factor 

RF2

データの冗長化数。RF2は2重化、RF3は3重化してデータを保持

Storage Efficiency

1.5:1

容量最適化の比率。Erasure Coding・圧縮・重複排除により削減される比率

Failover Plan

Standard (n+1) 

何台のノード障害を考慮するか。n+1は1台障害まで耐える設計

補足(試算の内部要因): Storage Capacity Calculatorは、上記に加えてSSDの「ダウンストローク(downstroking)」なども考慮します。ダウンストロークはSSDの寿命を延ばすために1本あたり一定容量(約80GB)を予約する仕組みで、実効容量の算出に影響します。

算出結果

この設定で算出すると、結果は次の3つの内訳で示されます。

  • 黄色: CVM(Controller VM)のオーバーヘッドで使用する容量
  • 青色: 使用できる容量
  • 緑色: Storage Efficiency(容量最適化)が効いて増える分の容量

青色+緑色が、使用できる想定の実効容量となります。

試しに Storage Efficiency を 2:1 に変更すると、緑色の部分が増え、全体の使用可能容量が増加します。この最適化比率はノード数が多いほど高くなる傾向がありますが、実際の使用環境(データの性質)によっても変わります。弊社で運用している環境では、概ね 1.5:1 以上の最適化ができています。

FAQ

Q. RF2とRF3はどちらを選ぶべき?

A. 可用性要件次第です。RF2は1台のノード/ディスク障害に耐え、RF3は2台まで耐えます。RF3は冗長度が上がる分、実効容量は減ります。ノード台数が少ない場合は特に容量影響が大きいため、要件と合わせて検討します。

Q. Storage Efficiencyの値は自由に決めてよい?

A. あくまで試算用の想定値です。実際の削減率はデータの内容(圧縮・重複排除の効きやすさ)に依存します。保守的に見積もる場合は低め(例: 1.5:1)で試算するのが安全です。

Q. ツールを使うにはアカウントが必要?

A. My Nutanixアカウントが必要です。アカウント取得や試算の代行は、Nutanixパートナーであるクララにご相談いただけます。

まとめ

Storage Capacity Calculator(Sizer)を使えば、ノード構成・Replication Factor・容量最適化などの条件から、Nutanixの実効ストレージ容量を手軽に試算できます。搭載ディスク容量そのものではなく、冗長化・CVMオーバーヘッド・容量最適化を差し引いた「実際に使える容量」を把握することが、適切なサイジングの第一歩です。導入構成の検討時はぜひ活用してください。

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クララはNutanixパートナーとして、サイジング・設計・構築から運用、VMwareからの移行までを一貫して支援します。「実効容量の試算」「最適な構成の相談」もお気軽にどうぞ。

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