AWSセキュリティ運用がうまくいかない本当の理由──Security Hub、“入れただけ”では意味がない?

こんにちは!クララ株式会社 AWS Secure開発プロジェクトチームです。

AWSのセキュリティ対策として「Security Hubを有効化している」という企業が増えています。
しかし私たちの元には、こんな声が多く寄せられています。

「導入はしたけど、ちゃんと運用できていない」

「アラートが見えてるのに、誰も見ていない」

「通知の設定をしてみたけど、結局止めてしまった」

本記事では、Security Hubを入れても“意味がない”と感じてしまう原因と、運用を“回せる”ようにするためのポイントをご紹介します。

なぜSecurity Hubを入れても“セキュアになった気がしない”のか?

Security HubはGuardDutyやConfigなどからのアラートを集約してくれる強力なツールです。
それなのに効果が感じられない理由は、主に次の3つです:

 

  • 通知機能がないため、アラートに気づかない
  • 自ら見に行かないといけないため、日常業務で忘れられる
  • 重要度の整理がされていないため、対応の優先順位が不明

 

つまり、Security Hubを入れただけでは「セキュリティ運用が回る仕組み」にはならないのです。

通知を全部飛ばせばいい?──実は“なりっぱなし地獄”が待っている

EventBridgeなどで通知設定をすれば、アラートをSlackやメールで飛ばすことも可能です。
ですが、それをそのまま一括で設定すると…通知が止まりません。

Security Hubのアラートは、LowからCriticalまで膨大に発生します。

 

「朝起きたらSlackに50件通知が来てて、誰も見なくなった」

「内容もレベルもバラバラで、重要なものが埋もれていた」

 

──そんな状態に陥ってしまった企業も少なくありません。

アラートレベル別の対応目安(AWSベストプラクティスに基づく)

Security Hubのアラートは、重要度に応じて“対応の目安”を設けることが非常に大切です。

 

アラートレベル 対応目安
Critical 24時間以内に対応 公開中のS3バケット、脆弱性
High 72時間以内に対応 全開放のセキュリティグループ
Medium 1ヶ月以内に対応 平文通信、暗号化設定漏れ
Low 監視・記録 推奨設定の欠如、軽微な警告

出典:AWS Security Services Best Practices – Security Hub

通知すれば安心?──本当に必要なのは“運用の設計”と“継続的な改善”

通知されるだけで解決するのであれば、誰も困っていないはずです。

 

  • 通知を受け取った「誰が」
  • 内容をどう「判断して」
  • いつまでにどう「対応するか」

 

この一連の流れが整理されていないと、通知されても放置されるだけです。

さらに言えば、対応そのものが適切な構成修正につながっていなければ、スコアは改善されません。
「アラートが減る=構成が強化される」ためには、運用を通じて構成を直し、振り返り、継続して改善していく──そんな地道な繰り返しが不可欠です。

 

担当者だけに背負わせるには、あまりに重い

セキュリティ運用が属人化してしまうと、その人がいないだけで判断や対応が止まりがちです。
設定してあるはずなのに誰も把握していない、改善状況が記録されていない、という状態も少なくありません。

それに、セキュリティ運用って本当に“アンフェア”なんですよね。

 

  • アラート対応やチューニングには時間も労力もかかる
  • それに対して、社内で評価されづらい
  • にもかかわらず、何か起きた時はすべて運用担当者の責任になってしまう

 

だからこそ、セキュリティ運用は「誰かが頑張る」ではなく、仕組みとして継続的に担保される体制が必要です。

 

AWS Secureとは?

AWS Secureは、クララが提供するフルマネージド型のセキュリティ運用支援サービスです。

Security HubやGuardDutyなど、AWSネイティブのセキュリティ機能を活用しながら、
「通知 → 判断 → 改善」までの運用サイクルを、チームに代わって設計・実行・支援します。

AWS Secureが支援する“回るセキュリティ運用”

クララのAWS Secureは、Security Hubを活かすための継続可能なセキュリティ運用の仕組みを支援するサービスです。

 

  • レベル別に通知内容を整理・最適化
  • アラートの傾向をまとめた月次レポート
  • 対応状況の可視化と運用の定着化
  • Slackやメールなど通知先の連携支援
  • 振り返りを通じた継続的な改善支援

 

Security Hubを“見るだけのツール”から、“動ける仕組み”に変える──それがAWS Secureの価値です。

属人化せずに、誰でも把握・判断・改善ができる状態を保つ。
人の手に頼りきらず、仕組みとしてセキュリティを支えること。
それが、これからのクラウドセキュリティに求められる形です。

 

 

サービス構成図

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👉 AWS Secureのサービスページを見る

 

まとめ

よくある課題 AWS Secureでの解決策
アラートが通知されない 通知設計の支援(レベル別)
通知が多すぎて埋もれる 優先度別フィルタリング支援
判断が属人化している 月次レポート+標準運用化
対応しても改善されない 改善サイクルの設計と実行支援

 

Security Hubは、導入するだけでは不十分です。
“継続して改善される仕組み”を作って初めて、本当のセキュリティ運用が始まります。

クララ株式会社 AWS Secure開発プロジェクトチームが、貴社の運用体制をしっかり支援いたします。

 

AWSのセキュリティ、見直しませんか?

Security Hubを導入しているのに、アラートが活かせていないと感じたら──
クララのAWS Secureが、通知から運用改善まで一貫してご支援します。

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