こんにちは!クララ株式会社のクロスボーダービジネスチームです!
中国では、サイバー空間の安全と個人情報保護を目的とした法制度の整備・改正が続いています。特に2025年から2026年にかけては、上位法である「サイバーセキュリティ法」そのものが初めて本格改正され、個人情報保護やデータ安全に関する下位法令も相次いで施行・運用開始されました。
本記事では、中国でビジネスを展開する日系企業が押さえるべき最新の規制動向を整理します。
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この記事でわかること
- 2026年1月施行の「サイバーセキュリティ法(2025年改正)」の主な変更点
- 個人情報保護コンプライアンス監査、ネットワークデータ安全管理条例など下位法令の最新状況
- 越境データ移転規制の緩和と「条件付き」であることの注意点
- AI・重要情報インフラ規制の拡大と、企業が今すぐ確認すべきこと
サイバーセキュリティ法(2026年1月1日施行)
2025年10月28日、全国人民代表大会常務委員会は「サイバーセキュリティ法」の改正を可決し、2026年1月1日から施行されました。これは2017年の同法施行以来、初めての本格的な改正です。主なポイントは以下の通りです。
| 改正のポイント | 概要 |
| AI関連規定の新設 | AI技術の安全な開発・利用に関する規定が新たに盛り込まれた。 |
| 罰則の大幅強化 | 過料の上限が引き上げられ、重要情報インフラ運営者に対する制裁が強化された。(高額の過料が設定) |
| 域外適用の拡大 | 従来は重要インフラへの攻撃が中心だったが、「中国のネットワーク安全に危害を加える活動」全般へ対象が拡大。 |
| 関連法令との連携 | データセキュリティ法・個人情報保護法(PIPL)との整合・連携が強化された。 |
| 製品認証義務の強化 | 安全認証・検査を受けていないネットワーク重要設備・専用製品の販売提供への罰則が新設。 |
罰則の具体的な上限額や適用範囲の細目は運用実務・実施細則により変わり得るため、自社への影響は専門家への確認を推奨します。(詳細は末尾の関連記事も参照)
個人情報保護コンプライアンス監査管理弁法(2025年5月1日施行)
2025年2月14日に公布され、2025年5月1日から施行済みの弁法です。
個人情報を取り扱う企業に対し、定期的なコンプライアンス監査の実施を義務付けています。
- 監査対象の分類:取り扱う個人情報の量などに応じて監査義務の範囲が異なる。大量(一定件数以上)の個人情報を扱う事業者は定期監査が求められる。
- 監査主体の義務:内部監査部門または外部専門機関が、監査計画の策定・実施・報告書作成・是正措置を担う。
- 法的責任:監査義務を怠った場合、行政処分や過料の対象となり得る。
ネットワークデータ安全管理条例(2025年1月1日施行)
データの収集・保存・利用・提供・削除などの全プロセスで、国家標準に適合したセキュリティ対策を求める条例です。
- セキュリティ保護義務:全データ処理プロセスで安全対策を講じる。
- リスク報告義務:製品・サービスに脆弱性が見つかった場合、速やかに当局へ報告する。
- 緊急対応義務:データ安全事故が発生した場合、緊急対応と当局への報告、関係者への通知を行う。
データの越境移転規制の緩和
2024年3月22日、「データの越境移転の促進及び規範化規定」が施行され、個人情報の越境移転に関する規制が緩和されました。これにより、
- 事前手続きの免除:特定の条件下で、個人情報の越境移転に必要な事前手続きが不要となった。
- 自由貿易試験区の活用:自由貿易試験区内でのデータ移転が促進され、特定のデータリストに基づきデータ移転が可能となった。
越境移転規制の緩和については、こちらの記事で詳細に解説しています。ぜひご覧ください。
▼中国のデータ越境規制が緩和へ!?2025年最新の対応ポイントをわかりやすく解説
https://ci.clara.jp/media/?p=10354
人工知能(AI)関連規制への適応
中国では、AI技術の発展に伴い、関連する規制やガイドラインが制定されています。
企業は以下の点に留意する必要があります:
- AI関連規制:生成AIサービス管理暫定弁法などに加え、2026年施行の改正サイバーセキュリティ法にもAI安全規定が盛り込まれ、開発・提供の両面で対応が求められる。
- サイバーセキュリティ審査弁法(2022年2月15日施行):大量の個人情報を保有する重要情報インフラ運営者が海外上場する場合などに審査対象となる。
- 国家サイバーセキュリティインシデント報告管理弁法:インシデント発生時の報告義務を定める運用ルールが整備された。(施行時期・報告手順は要確認)
FAQ
Q. まず何から着手すべきですか?
A. (1) 自社が扱う個人情報の量と種類の棚卸し、(2) 越境移転の有無と免除要件の該当性確認、(3) 重要情報インフラ・大量データ保有者に該当するかの確認、の3点から始めるのが実務的です。
Q. 日本にサーバを置いていれば中国の法令は関係ないですか?
A. いいえ。改正法では域外適用が拡大しており、中国のユーザー・市場向けにサービスを提供する場合は日本拠点でも対応が必要になり得ます。
まとめ:中国法令対応は「今の体制で足りるか?」を見直すタイミング
- 上位法であるサイバーセキュリティ法が2026年1月に本格改正・施行され、罰則・域外適用・AI規定が強化された。
- 個人情報保護は「監査義務」フェーズへ。ネットワークデータ安全管理条例も施行済み。
- 越境移転は緩和されたが「条件付き」。免除要件の確認が必須。
- 過去に施行された審査制度への未対応がないか、定期的な再点検を。
法令は複雑で更新頻度も高く、社内だけでの判断が難しいケースが増えています。中国でのITインフラ構築・データ越境・現地規制準拠でお困りの際は、専門パートナーとの連携が成功の鍵となります。
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最後に
中国での個人情報保護やデータ越境に関する法規制は、年々変化しています。規制が緩和されたとはいえ、条件や例外の判断、適切な対応には専門的な知識と最新の情報が欠かせません。
クララ株式会社では、中国ビジネスに関わるITインフラや法令対応の支援を行っています。
越境データ移転やサーバ構築、中国現地規制への準拠など、お困りのことがあればお気軽にご相談ください。
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