HCIはどうやって誕生した?インフラの歴史 | 後編
本ブログでは、前編に続いてインフラの歴史を解説していきます。
前編では、メインフレームの時代、クライアントサーバ時代をひも解いてきました。
後編ではいよいよ、クラウドコンピューティング時代がはじまります。
いよいよ2000年代、クラウドコンピューティングの時代へ
2000年代になり、インターネットのブロードバンド通信の普及により安価なインターネット高速通信が可能になりました。
コンピュータは小型化、軽量化が進み、1台あたりのコンピュータも低価格化を実現しています。インターネットが家庭、個人へと普及したことでタブレット・スマートフォンを含めた、パーソナルコンピュータを1人が複数台保持する時代になりました。
クライアントに要求されるリクエストも膨大になり、仕事の業務を行うシステムだけではなく、様々なサービスがSaaSで誕生し、サーバが乱立しています。
これらの管理・統合を行っていくかが課題になってきました。
この時、汎用コンピュータはオープン環境に適用した大規模サーバに仕様が時代と共に変わっていました。
インターネットの普及により、金融・株などの商取引をインターネットサーバを介して行うようになり、そのサーバを社外計算センター(企業内におけるデータ処理を集中的に行うセンター。または各種の計算処理業務を請負い、コンピュータによる情報処理サービスを業とする事業所)などに置くことが多くなります。さらに、2000年代中頃から、SaaS、クラウドコンピューティングなど、自社の一般業務を社外サーバで行うようになりました。
クラウドコンピューティングの仕組み
クラウドコンピューティングとは、サーバ、ソフトウェア、データなどのコンピュータ資源をすべてベンダー側のものを利用し、自社にはパソコン・タブレット・スマートフォンなどのクライアントだけを保有していれば、ユーザー側のリクエストが返ってきます。
クラウドコンピューティング時代、何が問題になっているの?
現在様々な企業は会社ごと、部署ごとに複数のAWSやMicrosoft Azure、Google Cloud Platformなどのクラウドサービスを契約していることがほとんどです。クラウドサービスの利用には以下のような課題が発生しています。
- 複数のクラウドアカウントを保有していると、管理が煩雑になる
- 事業部ごとにクラウドを契約しているケースもあり、セキュリティガバナンスが統一されていない
- クラウドは従量課金制なので負荷を軽減するために、リソースを追加して、毎月の予算を超えた請求がされている
また、社内のインフラ運用においては以下のような問題もあります。
- インフラ専門の人材が社内におらず、運用や管理の方法もイマイチこれで合っているのかわからないまま進めてしまっている
- Web制作会社やクライアントにインフラを納品物として提供する企業は、ホスティング、占有など様々な形態でインフラを契約しているため、経費が圧迫し、経営に響いている場合もある
- 複数の機器があり、管理が煩雑になっている
現在企業ではオンプレミスとクラウドを併用するハイブリッドクラウドで、IT戦略が作成されています。そのおかげもあり、インフラの「サイロ化」が問題となっています。
サイロ化って?
縦割り型の組織などで、それぞれがインフラを契約し使用することで、横の連携が取れないことをサイロ化といいます。
企業内では、事業部や部門ごと、業務ごとに部分最適化するというアプローチの下、サーバやアプリケーションなどをバラバラに構築してきたために起こっています。用途ごとに独自の基準を備えたプラットフォームで運用されています。
多様化・複雑化がもたらされたことによって、全社での指針を作ることが難しくなったり、全体を理解して指針を示すキーマンが社内にいないことも問題となっています。
まとめ
インフラの歴史いかがでしたか?
インターネットの歴史よりも長い歴史があるインフラは、壮大な変化をたどってきています。
最後に説明したサイロ化から解放されるには、新しいサーバの仕組みで「HCI」というものがあります。
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