Nutanix Calmで実現できることとは?その機能も徹底解説
この記事の目次
Nutanix Calmとは?
「Nutanix Calm」は、Nutanix Prismに追加された、「アプリケーションライフサイクル管理」と「クラウドオーケストレーションツール」の機能です。
Nutanix Prismはオンプレミスのインフラを管理しますが、Nutanix CalmはそのPrismを統合管理することに加え、アプリケーションの管理も同時に行なうことができます。
パブリッククラウドとプライベートクラウド、それぞれのサービスを組み合わせて利用することができる「ハイブリッドクラウド」というサービスがありますが、ハイブリッドクラウドでもパブリックとプライベートを継ぎ目なく自由に使い分けることはできません。
将来的には別として、現在はパブリックとプライベートをそれぞれ別に管理するようになっていると思います。
そこにNutanix Calmを導入することで、ひとつの管理画面でまとめてハイブリッドクラウドとアプリケーションの管理が行なえるようになるのです。
Nutanix Calmの特徴は、その管理でPrismを使用してGUIで行なえるというところにあります。
Nutanix Calmによって実現できること
アプリケーションのライフサイクルマネジメント
Nutanix Calmの機能を利用することで、アプリケーションの展開からライフサイクルの管理まで、一連の管理を自動化できるようになります。
アプリケーションの拡張やアップグレードなど、複雑な作業が必要な設定をしなければならない時、またいくつものパブリッククラウドを介した構成を組む時も、アプリケーションの展開から管理といった一連の作業を自動で行なえます。
これまでシステム管理の担当者は、アプリケーションの管理に大きな労力を要していたと思われますが、Nutanix Calmの導入によりその時間や労力を大幅にカットすることが可能です。
ちなみに、アプリケーションのライフサイクルマネジメントを実現するには、「ブループリント」を定義しておく必要があります。
ブループリントは、管理者が作成したもの、またはマーケットプレイスで提供されるもののどちらかを利用できます。
ブループリントを定義することで、アプリケーションの利用ができるまでの流れを自動化し、複数のVMも供給できるようになります。
それにより、これまでかなりの労力が必要だったアプリケーションの導入が手軽にできるようになります。
ちなみに、ブループリントはNutanix Prismから用意に作成可能です。
マーケットプレイスを使ったセルフサービス
Nutanix Calmを導入することで、「アプリケーションマーケットプレイス」から利用したいアプリケーションをクリックして、インストールするインフラを指定すれば、ほぼ自動でアプリケーションを使用可能な状態にすることができます。
スマホから使いたいアプリをインストールする感覚で展開できるので、アプリケーションの導入でミスが発生することもなく、またスピーディーに利用できるようになるのです。
ハイブリッドクラウド
先でも少し触れていますが、Nutanix Calmに搭載された機能を使用することで、パブリッククラウドの管理を一言で行なえるようになります。
またハイブリッドクラウドの利用にあたってかかってくる費用の管理をPrismから行なうことができますので、Prismで実に幅広い確認や管理、分析が可能となります。
さらにNutanix Calmでは管理権限の付与もできますので、より厳密に各項目の管理ができます。
マーケットプレイスやブループリントの選択が可能
Nutanix Calmでは、マーケットプレイスとブループリントをバージョン設定し、どのバージョンを利用するか選択することができます。
新しいマーケットプレイスを使用するのか、既存のものを使うのかが選択できるようになることで、以前のものにアクセスできなくなる、という心配がありません。
Nutanix Prismについて
Nutanix Calmを利用する上で外せないのが「Nutanix Prism」です。
Nutanix Prismはさまざまな仮想環境に応じてその管理を一括で行なえるWebベースの管理ツールです。
マウスを使用してワンクリックで行なうことができるわかりやすい操作性、また見やすい画面デザインなどに定評があります。
ひとつの画面でデータの流れを確認、分析できるほか、障害の原因究明もNutanix Prismを利用して管理画面から行うことができるので、仮想環境の運用、保守がとても効率的です。
さらに各ハードウェアをそれぞれ管理するよりも労力を抑えることができるため、コスト削減にもつながります。
Nutanix PrismとNutanix Calmを合わせて利用することで、ニュータニックスの機能を最大限に活かしたシステム運用が可能です。