
【2025年最新】Alibaba Cloud DirectMailの送信上限とは?仕組み・緩和申請・AWS SESとの違いを解説!
こんにちは!クララのマーケティングチームです!
「Alibaba Cloudでメール配信ってできるの?」「AWS SESとどう違うの?」
そんな疑問をお持ちの方へ――今回はAlibaba Cloudのメール送信サービス「DirectMail」について徹底解説します。
AWSでもSESによる大量メール配信が可能ですが、Alibaba Cloudにも同様の選択肢が存在します。ただし、初期送信制限や昇格の仕組みが独特で、正しく理解しておかないと配信が途中で止まる…なんてことも。
この記事では、
- 初期制限の内容
- 自動昇格・手動昇格の仕組み
- 申請時に必要な情報
- AWS SESとの違いとコスト比較
など、実際の検証経験と公式ドキュメントに基づく正確な情報でお届けします。
この記事の目次
DirectMailとは?Alibaba Cloudの大量メール配信サービス
DirectMailは、Alibaba Cloudが提供するメール送信専用サービスです。SMTPおよびAPI送信の両方に対応しており、以下のような用途で利用できます。
- 会員登録やパスワードリセットなどのトリガーメール
- お知らせ・イベント案内などのマーケティングメール
ただし、あくまで「送信インフラの提供」に特化しているため、
- メールテンプレート管理
- ユーザーリストの管理
- エラー再送処理(バウンス)
などの機能は含まれておらず、利用者側での構築が必要です。
AWS SESとの違い(コスト比較含む)
Alibaba CloudのDirectMailは、Amazon SES(Simple Email Service)と用途は似ていますが、運用設計や料金体系にいくつか明確な違いがあります。
比較項目 | AWS SES | Alibaba Cloud DirectMail |
初期送信制限 | 約200通/日(外部宛)から(要申請) | 2,000通/日 |
上限緩和方法 | 手動申請のみ | 自動昇格 + 手動申請 |
実名・企業認証 | 法人/個人対応 | 法人のみ(日本語登記簿で可) |
SMTP/API送信 | 両方対応 | 両方対応 |
インフラ構成の自由度 | 高(カスタム設計可能) | 一部制限あり(POP固定など) |
周辺機能の提供 | リスト管理・テンプレ機能あり | 自前構築が必要 |
コスト(目安) | 約 $0.10/1,000通(外部送信) | Pay‑As‑You‑Go:$0.29/1,000通
定額パッケージ:さらに割安 |
コスト面の結論
- 小規模配信・柔軟設計を求めるなら AWS SES
- 中~大規模の継続配信なら DirectMail(定額パッケージ) の方が コスト効率が良い
たとえば Alibaba Cloud では:
- 50,000通/6か月:$13.05
- 1,000,000通/6か月:$230.55
Pay‑As‑You‑Go(従量課金)だと割高に見えますが、信用レベルが上がることで単価も下がるため、長期的には非常にコスパの良い選択肢になり得ます。
初期制限:1日2,000通からスタート
Alibaba Cloud DirectMailには、以下のような初期制限が設けられています。
項目 | 内容 |
初期送信数上限 | 2,000通/日 |
必須条件 | 実名認証 + 企業認証(法人) |
利用開始方法 | サービス購入後に有効化 |
この送信上限はアカウントの「信用レベル(Credit Level)」に応じて段階的に引き上げることが可能です。
自動昇格の仕組みとは?
DirectMailには、毎日の配信実績に基づいて送信上限が自動で引き上がる「自動昇格」機能があります。
✔ 自動昇格の判定条件(公式)
項目 | 判定条件 | 備考 |
送信数 | 1日あたり300通以上 | テスト送信でもOK。定期的に送信があることが前提。 |
アクティビティ率 | 日次上限の70%以上 | 上限2,000通の場合は1,400通以上/日を目安に。 |
無効アドレス率 | 5%未満 | バウンスメールを抑える。事前にリストを精査。 |
スパム報告率 | 2.5%未満 | 迷惑メール判定や苦情を減らす工夫が必要。 |
送信成功率 | 92%以上 | SPF/DKIMなどの正しい送信設定も評価に影響。 |
このすべてを継続的に満たすことで、クレジットレベルが1日1〜4段階自動で昇格します。
最大レベルは 「16」 で、最大1,000万通/日 まで拡張可能です。
急ぎの場合は「手動昇格申請」も可能
「すぐに数万通送りたい!」という場合は、サポートへの手動申請(ワークオーダー)で昇格依頼が可能です。
✅ 手動申請時に必要な情報
- 利用目的とメール種別(例:登録通知、販促メール など)
- メールテンプレート(本文の例)
- 現在の配信実績(成功率・スパム率・エラー率など)
- 現在の信用レベル
- 今後の配信予定(送信通数・時期など)
DirectMailを導入する際の注意点
- DirectMail単体では完結しない
→ テンプレート管理・リスト管理・バウンス処理などは自前で構築する必要があります。
- 初期送信制限がネックになりやすい
→ 数万通以上の配信には、事前の準備・申請が不可欠です。
- 企業認証が必要
→ 国際版Alibaba Cloudでは、日本語の登記簿は履歴事項全部証明書で認証が可能です。
まとめ
Alibaba CloudのDirectMailは、段階的に拡張可能な送信上限と、リソースパッケージによるコストの安さが魅力です。
- 少数配信からスタートして大規模へスケールアップしたい
- グローバル市場への配信基盤を構築したい
- AWS SESの制限に課題を感じている
そんな場合には、Alibaba Cloud DirectMailが有力な選択肢になります。
Alibaba Cloudの導入ならクララにご相談ください!
クララでは、DirectMailをはじめAlibaba Cloud各種サービス(ECS、CDN、WAFなど)の導入を支援しています。
構成設計・申請サポート・実装・運用までワンストップでご対応可能です。
- 「まずは試してみたい」
- 「何から始めればいいかわからない」
そんな段階でも大歓迎!