【最新版】Amazon Macieとは?機能・料金・Security Hub統合まで徹底解説

こんにちは!クララのマーケティングチームです!

AWSを利用していると「S3に保存しているデータ、本当に安全なのかな?」と不安に思うことはありませんか?
特に個人情報や認証情報などの機密データが含まれる場合、意図せぬ公開や設定ミスが重大なリスクにつながります。

そこで役立つのが Amazon Macie(メイシー)です。
本記事では、Macieの特徴や料金、Security Hubとの統合方法、導入時に考えるべきポイントまでを整理しました。
最後に、クララのセキュリティサービス「Secure」での活用方法もご紹介します。

Amazon Macieとは?

Amazon Macieは、機械学習とパターンマッチングを活用してS3に保存された機密データを自動検出・分類するサービスです。

主な特徴は以下の通りです。

  • 機密データ検出

           クレジットカード番号、認証情報、APIキーなどを自動的に検出。

  • ポリシー監査

            バケットの公開設定やアクセス制御の不備を検知。

  • カスタマイズ性

            カスタム識別子や許可リストを設定し、自社に合わせた検出ルールを追加可能。

  • 連携のしやすさ

            Security HubやEventBridgeと統合でき、セキュリティ運用に組み込みやすい。

機密データ検出の仕組み

Macieが生成する検出結果(Findings)は大きく分けて2種類です。

  • ポリシー検出(Policy Findings)

            バケット設定やポリシーにリスクがあれば通知。

  • 機密データ検出(Sensitive Data Findings)

            S3オブジェクトをスキャンし、個人情報や認証情報を検出。

自動検出とジョブ実行

  • 自動検出

          ランダムサンプリングで代表的なオブジェクトをスキャン。無作為ではなく、リスクの高い領域を優先的にチェックしてくれるため、低コストで効率的にリスクを把握できます。

  • ジョブ実行

          フルスキャンや定期スキャンを設定可能。タグ条件で対象を絞ったり、差分スキャンで新規追加オブジェクトだけを対象にすることも可能です。

日本語データ検出の限界

注意点として、Macieは英語や数字パターンに強い一方、日本語の氏名や住所の検出は精度が十分ではありません
日本国内向けに活用する場合は、カスタム識別子の設定が欠かせません。

有効化しておくべき識別子

Macieには数百種類のマネージド識別子が用意されていますが、特に重要なのが 認証情報(APIキーや秘密鍵など) の検出です。

以下のようなデータは、出現頻度にかかわらず常に「高」リスクと判定されます。

  • AWS シークレットアクセスキー
  • Google Cloud APIキー
  • HTTP 基本認証ヘッダー
  • JSON Webトークン(JWT)
  • OpenSSH / PGP / PKCS / PuTTY 各種プライベートキー
  • Stripe APIキー

これらは漏洩した瞬間に不正利用されるリスクがあるため、必ず検出対象に含めておくべき識別子です。

料金体系

Macieの料金は以下の要素で構成されます。

       1.    継続的にモニタリングするS3バケットの数

       2.    自動検出で監視されるオブジェクト数

       3.    データ検出ジョブで分析したデータ量

30日間の無料トライアルがありますが、フルスキャンは無料枠外なので注意が必要です。
特に初回スキャンでは大量の検出が上がる可能性があるため、スコープを整理したうえで実行するのがベストです。

Security Hubとの統合

Amazon Macieの検出結果は、従来から AWS Security Hub に統合可能です。
Security Hubは、MacieのFindingsをGuardDuty(脅威検出)、Inspector(脆弱性管理)などと同じ形式で取り込み、セキュリティ検出結果を一元管理できます。

これにより:

  • 脅威・脆弱性・機密データをまとめて可視化
  • 優先順位付けされたリスク対応が可能
  • 運用フローへの統合(EventBridgeや自動通知ルール設定)

が実現し、セキュリティチームは効率的にリスク対応を進められるようになります。

導入時のポイントと懸念点

  • スキャン対象の管理

           新規に追加されたS3バケットをどう対象に含めるか(タグ管理が有効)。

  • コスト最適化

           フルスキャンは年1回、差分スキャンは月次など、計画的な運用が必須。

  • 識別子更新への対応

           AWSが随時追加するマネージド識別子に追随し、運用ポリシーを更新する必要あり。

まとめ:Macieを活かすなら「Secure」で一元管理

Amazon Macieは、S3に潜む機密データリスクを可視化する強力なサービスです。
そしてSecurity Hubと組み合わせることで、脅威・脆弱性・機密データを横断的に管理し、優先度をつけて対応できる運用体制が整います。

ただし、対象バケットの管理やコストコントロール、日本語データ検出の弱点など、運用上の課題も存在します。

クララの 「Secure」 では、Macieを含むAWSセキュリティサービスをSecurity Hubで統合し、ルール設計や通知制御まで含めた実運用をサポートします。
AWS環境のセキュリティ強化を検討中の方は、ぜひご相談ください。

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