今だからこそ考える「オンプレサーバのあり方」を日商エレクトロニクスさんに聞いてみた | アフターレポート(講演動画・資料公開)
2020年9月16日(水)に、日商エレクトロニクス様協催で「今だからこそ考える『オンプレサーバのあり方』を日商エレクトロニクスさんに聞いてみた」と題したウェビナーを開催しました!
このウェビナーは、ニューノーマル時代に考慮すべきインフラ調達方法として、資産を持たずにクラウドライクな利用法を活用することをテーマにしており、インフラ環境の刷新をお考えの方にぜひご覧いただきたい情報です。
「2025年の崖」「DX」「ニューノーマル」「リモートワーク」・・・情報システム部門が抱える課題は山積しています。そんな中で役立つ、オンプレ製品を買わずに利用するサービスとはどんなものなのでしょうか?気になる内容をご紹介します。
■講演動画(完全版)・資料をご希望の方は、以下のURLよりダウンロード申込(自動送信)にてご確認いただけます。
https://ci.clara.jp/solution/clara-cloud/download-docs/webinar-nissho-ele01/
ニューノーマル時代に向けてのIT活用
登壇者のご紹介
クララ株式会社 ビジネスストラテジー部 サービスデザインスペシャリスト 小松 恭兵 |
新卒にて通信キャリアに入社。
その後国内ディストリビューターにて、ADC、VDI、HCI、SD-WAN製品のプロダクトマネージャを歴任しセールス・マーケティング全般を担当。 現在は、「次の時代を道づくる」という企業理念のもと、新規事業の企画/開発/マーケティング活動に日々奮闘中。
ニューノーマル時代に向けてIT活用が見直され、オフィスの在り方に変化が起きています。いつでも・どこでも働ける方法としてIT導入が進んでいる中、クララも7月からオフィスに捉われない働き方の制度を導入しています。一般的にも、テレワークを導入することで人材確保や生産性向上に繋がっているケースも多々見受けられます。
ニューノーマル社会の実現に向けての課題
新型コロナウイルスの影響により、テレワーク環境の整備が進みました。
パーソル総合研究所「新型コロナウイルス対策によるテレワークへの影響に関する緊急調査」のデータでは、全国で3月・4月の従業員テレワーク実施率は、14.7ポイントアップし、会社からのテレワーク推奨・命令率は、3月と比較して4月は倍以上のポイントアップしています。
[4月10-12日 都道府県別・テレワーク実施率ランキングTOP10。パーソル総合研究所「新型コロナウイルス対策によるテレワークへの影響に関する緊急調査」データより https://rc.persol-group.co.jp/news/files/news-data.pdf]
私たちは、ニューノーマル時代のIT活用を進めていくにあたって、企業は以下のような課題を抱えていると考えています。
【課題1】ワーク環境(リモートワーク)の整備
【課題2】ITを活用したビジネス促進
【課題3】レガシーシステムの刷新
まず「ワーク環境(リモートワーク)の整備」で必要に迫られて環境を整備する必要があります。そして社会情勢に合わせて「ITを活用したビジネス促進」が必要となり、今後どう収益を上げていくのかが課題となっています。そして、その課題を解決していく時に壁となるのは「レガシーシステムの刷新」で、古いシステムとの連携が特に課題となってきます。
『2025年の崖』はすぐそこ
■2025年の崖について
DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~(METI2018年9月に経済産業省が出したDXレポート:事業に占めるIT割合が上昇することによる「2025年の崖」と呼ばれる影響を予想し、日本経済に対して警鐘を鳴らした。
DXレポートと言われるこの提言では、2025年までにデジタルトランスフォーメーションを行わないと、国際競争に勝てず、事業継続が危うくなると言われています。また、コロナウイルスの影響により、国際競争はますます加速していくと考えられています。
DX時代に必要なIT活用の考え方~”攻めのIT”・”守りのIT”による使い分け
【DXに必要な「モード1」「モード2」という考え方】
システムで求められる要件は、守りのIT「モード1」と攻めのIT「モード2」に大別することができます。(米国調査会社ガートナー社が2015年に提唱したバイモーダルIT理論。)
私たちは、ITを活用した企業の刷新を進めるにあたり、米国ガートナー社が提唱する『モード1』『モード2』という考え方が一つの指標になると考えています。
【モード1】
従来型の拡張性・効率性・安全性・正確性を重視するシステム(守りのIT)で、ITを導入することで業務改善を行い、コスト削減を行うことが定義されています。
【モード2】
不連続的で俊敏性・スピードを重視するシステム(攻めのIT)で、新たなビジネスの強みや種を作っていくためにITを活用し、収益を増加させていくこと、と定義されています。
モード1の中でも情報・総務系はOffice365やG SuiteなどSaaSへ移行するケースが一般的になってきました。他方モード2では、新しいテクノロジーを活用して、環境変化への対応・柔軟性を重視したクラウド・サーバレス・IoTなどの新規構築を行うことで、新しい価値を素早く生み出すことが重視されます。
今回のウェビナーでは、その中でも特に図でいう左上の部分、モード1のメインフレーム・基幹系システムなどの既存システムについては、オンプレもしくはクラウドに移行していくのか?どうするのが最善なのか?を考えることがテーマとなると考えています。
モード1、モード2の利用用途に合わせて、それぞれに最適なインフラ環境を選択することが重要です。クラウドサービスが最適なケースもあれば、SaaSを導入することがベストな場合もあるでしょう。
ですが、今回はモード1の中でもSaaSなどのクラウドサービスに移行出来ない・しづらい既存の基幹システムやメインフレームのリプレイスに焦点を当てていきます。こうしたレガシーシステムの移行先の1つとして、オンプレサーバのクラウドライクな利用についてご紹介します。
ニューノーマル時代に考慮すべきインフラ調達とは~資産を持たずにクラウドライクな利用~
登壇者のご紹介
日商エレクトロニクス株式会社 プラットフォーム 本部 第二プラットフォーム部 HPE GreenLake 推進課 課長補佐 櫻井 正彦 氏 |
ネットワーク、サーバ、ストレージ、セキュリティにかかわる営業としてグローバル企業への 提案、販売、導入実績は多数。その経験を活かし、現在はHPE GreenLakeのハイタッチ営業として従事。
日商エレクトロニクス様のご紹介
1969年創業、現在51年目。
海外からの情報をすばやく届けるために、サンノゼオフィスから定期的にシリコンバレーの情報セミナーも開催しています。
日商エレクトロニクスといえば、Juniperが有名ですが、クララもサービスとして取り扱いをしているNutanix製品の販売が国内最大手で、現在2,000ノード超えています。
また、コロナウイルスの影響で、Zoomの問い合わせも非常に増えています。
このように情報通信設備、IT基盤をはじめ国内外の最新鋭のソリューションを提供している同社に、最近急激に増えているお問い合わせが、今回ご紹介するオンプレサーバの従量課金サービスである、『HPE GreenLake』です。
なぜ今、オンプレサーバ従量課金サービスへのニーズが増しているのか、市場動向から分析してみましょう。
市場動向について
リーマンショックの時、GDPの落ち込みは-17.8%となったですが、今回のコロナウイルスの影響はさらに大きく-27.8%まで落ち込んでおり、今後大きなビジネスプランを変更しなくてはいけない企業が多くなってきています。
一部のシステムの入れ替えや、インフラのランニングコストを見直す指示をしている企業も多いです。
初期投資を抑えて、従量課金型のクラウドに移行する企業も増えていますが、全てがクラウドに移行できないケースも増えてきています。
クラウドに移行できないケースとは?
・使用したいサービスがクラウド不可なケースがあり、自由に選択ができない
・コンプライアンスの定義がバラバラのため、クラウド導入が難しいケースもある
・自社のセキュリティポリシー、運用ルールがサービス事業者に合わない
監査法人・広告代理店はクライアントの情報を預かって業務を行っているため、クライアントのポリシーに合わせなくてはいけないケースがほとんどです。
クラウドサービスの場合、案件毎のカスタマイズが難しいケースも多く、上記のような問題を解決できるのは、柔軟に対応できるオンプレサーバであるため、
・要件に合わせ適切な構成とサービスレベルを選択できる
・自社運用なので、オンプレと同じ柔軟性を提供
という提案をHPE GreenLakeでは行っています。
コンプライアンスや運用ルールがクライアントとサービス事業者でバラバラのため、全てをクラウドサービスに移行することは難しい。リスクヘッジをするためにも、それぞれの案件毎のインフラをバラバラにしておく必要があります。
オンプレサーバの従量課金サービスの利用実態
現代でITは非常に重要で、いつでも・だれでも当たり前のように使用できるものです。
2020年ころ、ITインフラコストが40%を占めるようになるというデータがありますが、全てにITを導入しようというのは、費用も時間もかかるのです。どうやって負荷を減らしていくのかを考えなくてはいけません。
以前は自社でインフラを保有するケースが多かったですが、従量課金でもオンプレミスサービスを利用している層が2018年頃から数字としてあらわれています。
資産を持たずにクラウドライクな利用ができる「HPE GreenLake」
HPE GreenLakeは製品ではなく、その名の通りオンプレミスサーバを購入・保有することなく、クラウドと同じように従量課金制で使うことができるサービスです。
自社でオンプレサーバを保有するには、資産管理だけでなくライセンスの管理も必要となるため、導入障壁が高い場合があります。「モノ」を購入することに不随するコストや手間を省くことができるサービスとして「HPE GreenLake」があります。
HPE GreenLakeの具体的なサービスポイント
①サービスを全てまとめて、オンプレミスで設置を行いますが、障害が起きた場合はワンストップで解決を行います。クラウドでは故障が起きた場合に自動でセルフヒーリングをしてくれるのですが、HPE GreenLakeでは保守対応が含まれています。
②システム購入後、5年ほどでリプレイスになる場合が多いですが、この場合、事業収益に見合わない場合が多く、キャッシュフローがアンバランスになりやすいです。サービスの場合は、従量課金型で利用出来ます。これがクラウドライクです。
③リプレイスする前に、新しい設備を試しながら並行運用を行うのが一般的ですが、この場合旧設備と新設備の二重コスト支払いが生じます。HPE GreenLakeの場合は、並行稼働期間には費用発生がなく、上手に移行を行いますので、無駄なコストが発生しません。
オンプレ製品とHPE GreenLakeの違い
使用した分の支払いの従量課金、請求も後払い、設置翌月から請求が発生、様々なサービスをクライアントの希望に合わせてカスタマイズすることが可能です。さらに、契約満了後に廃棄処理などのコストは含まれてのお支払いとなります。
導入事例
サービス事業者が多いですが、SAP基盤を全てHPE GreenLakeに移行したい、という依頼がありました。
対象となるのは、Iaas基盤全般となります。
サーバー、ネットワークスイッチ、ロードバランサー、セキュリティ製品も組み合わせが可能となっています。
また、データセンターケアがもれなくついてきますので、サービスマネージャーもセットとなります。
万が一、重大障害が生じた場合、保守対応ができない場合はエスカレーションマネージャー担当をアサインし、チームを作って対応することも可能です。
日本ではリリースしていないものを含みますが、可視化ツールとしてポータル画面を用意しています。社内の役職によって見たい情報が異なりますが、その情報を個別で表示することが可能です。
また、半年後、1年後でメモリが不足する状況をシミュレーションすることができます。
最後に
オンプレミスで悩まれているお客様が増えているということ、コロナウイルスの影響で投資が難しくなってきている現状の課題がある中、どれだけ利便性を失わずに今よりも環境をどうよくしていくのかを考えながら、サービスの提供をしています。
クララが取り組む”HCI as a Service”
オンプレミスに移行するのか、AWSなどのクラウドに移行していくのかが選択肢としてあります。
クララのClara Cloudとは?
Clara Cloudは、HCIで世界No,1のシェアを誇る「Nutanix」を初期費用0円・月額サブスクリプションでご利用いただけるサービスです。
ハイパフォーマンスのHCIをシンプルに導入でき、ITインフラの導入・運用保守の工数を削減し、サービス提供やシステム運用に集中することができます。
Clara Cloudは、レガシーサーバと比較するとハイパーバイザー・サーバラック・SAN・ストレージがNutanixに1つになっているので、その分のコストが削減できるのが大きな特徴です。
また、ノードを追加するだけで簡単にリソース増強が可能なので、高い拡張性も特徴です。
Clara Cloudのプランは、ライトプラン(3ノード)からご用意をしております。
既にご提供しているスタンダードプラン・ハイエンドプランよりも価格を抑え、ライトプランは「低コストでNutanixをご利用されたい方向け」のプランです。
オンプレ as a Serviceとして提供しているClara Cloudですが、ニーズが拡大しています。オンプレだけではない、クラウドだけではない、選択肢をぜひご検討ください!
以上がレポートとなります。
当ウェビナーの講演動画、資料は下記よりダウンロードいただけます。
ぜひご覧ください。