上海日系ITビジネスセミナー2016 レポート
こんにちは。
先日、上海でセミナーを開催したのですが、今回はそちらについてのお話を。
上海で日系企業向けセミナーを開催
上海のイメージ。右側の高い建物(632m)は上海中心大厦(上海タワー)
普段お仕事でセミナーをやらせてもらっている立場ですが、今回は上海でのセミナーという初めての企画でした。
が、しかし、
結論から言うとすごく盛り上がりました!
外務省の発表によると、中国国内には13万人の邦人がいて、中国にある日系企業の拠点数は3万以上あるらしいです。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_003363.html
そして中国の各都市の中でも上海が最も多いです。
これだけの数がいれば、現地で IT が必要とされるわけで、私たちもビジネスで貢献できるはずです。
というわけで、今回のセミナーでは、中国に進出している日系企業向けに、日系IT企業がどのように中国でビジネスを展開しているのか、各社さんからお話をしていただきました。
私は当日の司会進行と、自社サービスの紹介を担当させていただきました。
中国ITあるある
中国に進出している企業でよくある話ですが、
- 中国拠点には情シス担当者がいない
- 総経理(社長)が直接社内システムの面倒を見ている
などザラにあります。
これが真のフルスタックかと、ある意味サバイバル能力としてITリテラシのレベルの高さが垣間見れます。
本当に駐在員の方々は大変だと思います。こればかりは中国に来ないと分からない。
1日とか1週間とかじゃなくて、1年間以上も中国のインターネット環境を体験している方々なので、誰でも一つは笑いのネタを持っている気がします。笑
そして、来場者の理解力が高いので中国ITあるあるネタは、とてもウケます。
各社の講演
最初に中国市場の概況についてBCN上海の伊達さんよりお話がありました。
日系ITベンダが中国ITベンダに比べて中国市場においては苦戦していることが分かる客観的な分析から感じました。
しかし、そこをどうやって乗り越えていくか、私たちが日系ITベンダとして実践的な話をさせていただきました。
そして日系ITベンダ代表として、サイボウズ上海の伊東さんと上海天進の宮崎さんが登壇していただきました。
日本でおなじみのクラウド型グループウェア kintoneですが、中国でも使えます。
すでに200社以上の導入実績があるとのことで、大成功をしている日本発のITサービスではないでしょうか。
中国でのkintoneの使い方としてWeChat に連携させたり、中国特有の人気アプリ(機能)など日本では聞けないような話が出ていてました。
次にヤマハ楽器音響(中国)の小野田さんに登壇していただきました。
ヤマハと言えばRTXルータですが、中国において外部からコントロールできる信頼できるネットワーク機器はとても重要です。
理由としては日本と異なる交通事情があります。DCまでタクシーで急行することは日本的な考えであり、交通渋滞が当たり前の都市で時間の計算はとても難しいです。
ということで、そこは、DC事業者との密な連携か、ヤマハさんのルータのように遠隔ネットワーク操作の出来ることが大切です。
最後に私たちクララはニフティさんと共同提供しているパブリッククラウドサービス鴻図雲(ホンツーユン)をご紹介しました。
日本と中国でインターネット通信はとても遅いので、中国国内にあるクラウドサービスの利用について話させていただきました。
中国に拠点のある企業にとって、日本にあるデータが取れなくて業務が進まないというのはよくある悩みです。
なぜ日中間の通信が遅くなるかというと、
- 中国から海外への回線が細いので通信が渋滞する
- 日本と中国のISP間の通信コストが高い
というのが主な理由ですが、日本にいると分からないですよね!
全体を通して、日系IT企業は言語的なローカライズだけでなく、日本で提供しているプロダクトやソリューション以上の機能やサービスを提供している点も見逃せません。
どの会社も自分たち1社だけでは太刀打ちできない多いな壁があり、それを乗り越えるためにパートナーとの連携を求めていることをアピールしていたのが印象的でした。
各講演の様子と懇親会の様子
セミナーをやろうと思ったきっかけ
セミナー企画当初は、上海で集客できるのか、日系企業に興味をもってもらえるのか、など心配もありましたが、その不安はあるイベントに参加したことで払しょくされました。
それが9月にサイボウズ上海さんが開催した「kintone hives 上海」です。
https://www.cybozu.cn/jp/landing/hive20160923.html
こちらのイベントに参加してきたところ、会場は満員御礼で大盛り上がり。
上海のユーザやパートナーだけで、日系企業の方々がこんなに集まるのかと素直に驚きました。
というわけで、この記事を読んでくれてるマーケティング担当者の方、よければ一緒に中国でのセミナーやりましょう!
上海は熱いですし、チャンスはいっぱいありますよ!