
パブリッククラウド vs プライベートクラウド AWS/Nutanix/Clara Cloudとの比較でわかる選び方のポイント
こんにちは!クララのマーケティングチームです。
クラウド基盤を選ぶとき、多くの企業がまず検討するのはAWSのようなパブリッククラウドでしょう。
しかし実際には、オンプレミスに近い運用スタイルを維持できるNutanix(買い切り型HCI)や、初期費用ゼロ・フルマネージドで利用できるClara Cloudといったプライベートクラウド型の選択肢も存在します。
本記事では、クララが取り扱う AWS・Nutanix・Clara Cloud の3つを整理し、それぞれに適したシナリオをわかりやすく比較していきます。
この記事の目次
クラウド基盤の選択基準(5つ)
クラウド基盤を選ぶとき、判断の軸になるのは大きく5つです。
1. コスト予測性
予算を立てやすいか。TCOをどれだけ正確に読めるか。
2. 運用負荷の軽減
監視・保守・更改作業をどこまで自社で担うか。
3. セキュリティ・コンプライアンス
責任分界点はどこか。物理・論理のセキュリティをどう保証するか。
4. 既存資産の活用・移行性
オンプレ環境や既存VMからどれだけスムーズに移せるか。
5. クラウドネイティブ対応
クラウドネイティブ開発を進めるうえで、PaaSやSaaSをどの程度活用するか。
ただし、すべてのシステムをクラウドネイティブ化するのは現実的に難しく、VMベースのワークロードが依然として主流です。
Nutanixとは?
Nutanixは、サーバー・ストレージ・仮想化を統合した ハイパーコンバージドインフラ(HCI)の代表格です。
高いI/O性能を可能にするデータローカリティ技術や、ノードを追加するだけで拡張できる柔軟性を持ち、エンタープライズ分野で広く使われています。
近年ではVMwareのライセンス変更を背景に、VMware代替の基盤としても注目度が高まっています。
買い切り型で導入すると初期投資は大きくなりますが、長期的に安定した運用を考える企業には適した選択肢です。
Clara Cloudとは?
Clara Cloudは、Nutanixをベースにクララが DC/ハード/ライセンス/初期構築/24時間365日の運用・保守 を一括して担うフルマネージド型のプライベートクラウドです。
- 初期費用ゼロ
- 月額固定制で予算化が容易
- 通信費も込みのため、TCOが読みやすい
利用企業はインフラの調達や監視から解放され、アプリケーションの運用に専念できるのが大きな特長です。
さらに、FirewallやWAF(例:Cloudflare)、DR(北海道DCを用いた地理的冗長)といったオプションも揃い、多層防御を含めた基盤をワンストップで構築可能です。
AWS(パブリッククラウド)の特長
AWSは世界最大級のクラウドサービスで、クラウドネイティブ開発や新規事業に強みがあります。
- 必要なリソースをすぐに追加できるスケーラビリティ
- 豊富なPaaS/SaaSによる開発スピードの加速
- 従量課金制で小規模スタートに最適
ただし、利用が増えるとコストの予測が難しく、セキュリティや運用については責任共有モデルに従って顧客側に負担が残る点は注意が必要です。
比較評価① コストと予算予測
AWS(従量課金制)
- 使った分だけ費用発生 → コスト変動大
- 運用人件費は別途必要
- スモールスタートや検証には最適
Nutanix(買い切り)
- 初期CAPEXが大きい
- 長期利用なら安定運用可能
- 会計処理で資産計上したい企業に適する
Clara Cloud(定額制)
- 初期費用ゼロ
- 月額固定で予算策定が容易
- 運用費・通信費込みでTCOが予測しやすい
👉 コスト予測性とTCOではClara Cloudが優位。AWSは新規事業やPoCに適し、Nutanixは長期利用に安定。
比較評価② 運用と管理の負荷
AWS
- 責任共有モデルで顧客側の作業範囲が広い
- 独自管理ツールの習得が必要
Nutanix(買い切り)
- 自社IT部門が運用を担う
- 体制や人材リソースが必須
Clara Cloud
- DC/ハード/ライセンス/監視をクララが一括運用
- Nutanix Prismで直感的な管理が可能
👉 IT部門を運用から解放し、戦略業務に集中させたいならClara Cloud。
比較評価③ パフォーマンスと柔軟性
AWS
- 無制限のスケールアウト
- 標準化されたリソースを即時提供
Nutanix(買い切り)
- データローカリティで高速I/O
- 専有クラスタで安定性が高い
- ノード追加で柔軟拡張(世代混在にも対応)
Clara Cloud
- Nutanixの性能をそのまま享受
- VM中心やI/O集中型システムに強み
👉 I/O性能や安定稼働を重視する基幹システムにはClara Cloud/Nutanixが有力。
比較評価④ セキュリティと移行性
AWS
- 責任共有モデルで設定不備リスクあり
- オンプレからの移行は複雑
Nutanix(買い切り)
- オンプレとの親和性は高い
- セキュリティ責任は自社にある
Clara Cloud
- 専有環境で物理セキュリティもクララが担保
- オンプレ資産からの移行が容易
- ネットワーク/システム構成の自由度が高い
👉 セキュリティと移行性の両立ではNutanix/Clara Cloudが最適。
結論:どの企業にどれが合うか?
- AWS
無制限スケーラビリティやクラウドネイティブ開発を重視する企業、新規事業や急拡張が前提のサービスに最適。
- Nutanix(買い切り)
長期利用を前提に、自社IT部門で運用を担える体制を持つ企業に適する。
- Clara Cloud
基幹システムやVDIなど安定稼働が必要な領域、運用工数削減とTCO最適化を重視する企業に最適。
おわりに
クララは AWS も Nutanix(買い切りモデル)も、そしてClara Cloudも提供しています。
だからこそ、どちらか一方に偏らず、要件に応じて最適な基盤をご提案することが可能です。
クラウドの選択に迷ったら、ぜひ一度ご相談ください。