オンプレミス as a Serviceの中でもHCIに特化してサービスを提供するのが、クララだ。VDIやスケールアウト型のアプリケーションの運用基盤などの用途でニーズの多いHCIを、初期投資を抑えて利用できるとあって注目を集める。
「弊社が展開する『Clara Cloud』は“HCI as a Service”と銘打った、初期費用0円から使えるHCIサービスです。オンプレミス as a Serviceのようにオンプレミスとクラウドではなく、HCIとパブリッククラウドの良いとこ取りができるサービスです」と小松氏は述べる。
HCIはx86サーバ、SANスイッチ、ストレージ、ハイパーバイザーを1つのコンパクトなハードウェアに集約した仮想化基盤だ。統合管理により運用負荷を削減し、箱を開けて約30分で仮想化環境を構築でき、ノードを追加するだけでリソースを増やせる拡張性を備え持つ。
またHCIは主要なパブリッククラウドが対応しない古いOSのレガシーシステムでも容易に移行できる。さらにサーバとSANスイッチ、ストレージが一体化されているため、パブリッククラウドに比べて非常に高いI/O性能を実現する。またアクセス頻度の多いアプリケーションを高速に処理しても、従量課金で利用料金が高額になる心配もない。
Clara Cloudは、HCI市場をけん引してきた企業の一つであるNutanixのソフトウェアを採用している。
「Nutanixはデータ分散による応答遅延を防ぐデータローカリティ機能を持ち、I/O性能を維持する仕組みを備えます。このため、VDIやトランザクションの多いデータベースアプリケーションなどのように高いI/O性能を求められるシステムでも安定して利用できる特徴を持ちます」(小松氏)
さらにClara Cloudの大きな特徴となるのが、NutanixのHCI機能だけでなくデータセンターのラック、電源、ネットワークスイッチ、運用管理、サポートまで全てがサブスクリプション方式の利用料金に含まれている点だ。
「Clara Cloudは、高額な初期投資をすることなく2~3営業日という短期間で利用を開始可能です。データセンターにホスティングされたNutanixアプライアンスの運用やメンテナンス、バージョンアップなどは全て料金に含まれており、HCI as a Serviceとして利用できます。こうしたものをご活用いただくことでITインフラの運用管理にかかっていたリソースを本業に集中、専念してほしいと思っております」(小松氏)