オンプレミス運用の工数肥大
長期にわたるオンプレミスの運用・機能拡張で保守対応工数が増大。
ITインフラ刷新 フルフィルメントサービス
担当者 | 取締役/ システムグループ チーフシステムエンジニア 嶋根 康輔 氏 |
---|---|
事業内容 | アパレルEC通販バックヤード業務の フルフィルメントサービス事業 |
URL | https://www.acca-int.jp/ |
利用サービス | Clara Cloud 専有プラン |
ジャンル | アパレル・物流 |
要点 | コスト削減、無停止移行、拡張性、手厚いサポート |
私たちは2014年にECデータ一元管理連携システムの「ALIS」プラットフォーム(以下、ALIS)を自社開発し、リリースしました。ALISのシステム開発に取り組んだ当時、アパレル業界の在庫管理は、各販売チャネル毎に分散されていて、統合管理が出来ていませんでした。同じ商品があるECサイトでは売り切れていても、別サイトでは在庫が余っているケースが頻発しており、アパレルメーカー側も在庫を効果的に割り当てることができず、在庫が余ってしまうといったことが当たり前に起きていました。
私たちが開発したALISは、アパレルメーカー側が抱える在庫を弊社の倉庫で一元管理し、複数のECサイトのエンドユーザーからの注文をリアルタイムに管理することを可能にしています。これにより在庫残数を少なくすることができるようになりました。
今ではスタンダートと認識されているこのシステムですが、開発当初は画期的であり、私たちがパイオニアです。
私たちはスモールスタートでALISの自社開発をはじめました。アパレル業界のスピード感は他の業界と比較してとても速いため、そのスピード感に対応して開発を進めることが必要だと判断したためです。そして、確実に収益見込みが立っていたわけでなかったため、オンプレミスの機能拡張を行う手法を採用しました。
その後もビジネスとして軌道に乗るまでは、オンプレミスを少しづつ拡張し必要な機能を追加、さらに顧客への提供開始後、顧客からの要望に合わせて対応し、機能を拡張させていきました。
しかし、ALISの開発当時から数年の運用を経るにつれ、保守管理の煩雑さが増していました。サービス停止になるような致命的なハード故障は発生ていませんでしたが、2~3ヶ月に1度のペースでハードウェア・部品等の経年劣化・寿命によるマイナートラブルも発生しはじめており、その対応に追われていました。 アラートが鳴る度に、とてもドキドキして、心理的にもとても負担を感じていました。
ALISは、クライアントの先のエンドユーザーがリアルタイムに見ているECモールやECサイトのデータを扱っている特性から、サーバ故障やダウン等で万が一でも停止してしまうと、エンドクライアントに損害を出しかねません。
ALISは現在新規取引を一時停止するほど堅調に成長しましたが、今後さらなる事業拡大と安定したサービス提供を行うためにも、インフラ刷新に急務で取り掛かる必要があったのです。
ALISをさらに拡張していくにあたり、冗長性と拡張性が担保されているクラウド化を検討していました。移行時に重視していた要件はコスト、拡張性、冗長性、導入前~導入後の対応・サポートの4つです。また、クライアントである様々なアパレル事業者がALISをリアルタイムの在庫管理に使用していることから、基本的にシステム停止を許容することが出来ないため、サーバ移行時に無停止での切り替えを行うことも重要な要件の一つでした。
クララさんには知人企業からの紹介でお会いすることとなりましたが、コンペの段階から、拡張性・冗長性・コストダウンと3つの要件を満たす『Clara Cloud』を提案をいただきました。移行停止時間についても、クララさん以外の他社全てが「無停止は出来ない」と提案すらされない中、移行前の検証、移行時にもなんとか停止時間を短くできるように、チーム一丸となって対応をしてくださるとの提案をしてくださり、『Clara Cloud』を選定しました。
移行前の検証段階で、技術的に完全無停止の移行が難しいと判明した後も、最小停止時間で留められるよう工夫し、ほぼ無停止で移行を完了していただきました。
クララさんはとても頼れる、対応力に優れているチームでした。
コンペ時に他社が提案してくれていたパブリッククラウドの見積書とClara Cloudの見積書を比較してみると、Clara Cloudを導入することが最も社内のインフラ全体(Nutanix本体、運用など含むすべて)のコストメリットが得られる状況でした。これは私たち経営側から見ても、とても魅力的でしたね。
実際にClara Cloudの利用を開始してからも、コストは目に見えた結果として出ています。
Clara Cloud、クララさんを総合的に評価して、現在私たちの他プラットフォームもClara Cloudへの移行を検討しています。
コスト削減ができ、インフラ維持に腐心する必要がなければ、企業は事業やサービスの価値向上に集中することができるようになります。現に私たちもトラブルなどの心理的負担から解放され、これまで以上にサービス開発・提供に力を入れることができています。
これからもパートナーとして、よろしくお願いいたします。